高次脳機能障害 40代男性 障害厚生年金2級
概要
令和元年初夏より後頭部に強い痛みが出現。
その後も症状が続き、嘔吐もあったため、脳神経外科を受診することにした。受診した病院でMRI検査を行ったところ脳腫瘍による閉塞性水頭症と診断された。
即日入院し内視鏡下脳腫瘍生検術を施行。
結果、びまん性正中神経膠腫H3K27M変異あり/WHO:grade Ⅳと診断された。入院治療により症状軽快したため退院。
退院後は抗がん剤治療を継続して受ける事となった。この頃から、治療の副作用や脳腫瘍の影響により倦怠感や眠気、味覚障害、聴力低下、食欲不振などの症状が出現。
特に認知機能の低下が強く現れており、同じ話や同じ質問を繰り返すことが日常茶飯事となった。令和3年に入ってから症状は悪化。
自宅でも話した内容をすぐに忘れてしまう事が多く、理解力の低下があるため声掛けが常に必要な状態となった。現在も症状改善が見られず、認知機能の低下が増悪。
物忘れの症状が継続している。
日常生活や身の回りのことは妻の援助があって何とか行えている状態が続いている。令和3年12月に障害厚生年金の請求を行う。
結果、障害厚生年金2級(障害認定日請求)が認められた。担当者コメント
本件は、障害認定日請求(本来請求)で請求を行いました。
(参考記事:障害認定日による請求(本来請求))本来請求とは、障害認定日から1年以内に請求する事を指します。
1年を超えてから障害認定日請求を行う場合は遡及請求で進める事となります。
(参考記事:障害認定日による請求(遡及請求))本来請求の場合、診断書は認定日時点のもの1通を取得すれば事足りるのですが、遡及請求となると、診断書は認定日時点のもの1通の他に現時点のもの1通も提出しなければいけません。
文書料の負担が増える事から、本来請求を行えるのであれば、そちらで進めるよう推奨しております。
本件の場合、ご相談を頂いたタイミングは、認定日から10ヶ月を経過した時点。
本来請求が出来る期限まで約1カ月しか猶予が無かったため急ぎ提出を行う事が求められました。
ここから先はスピードが何より重要となります。
スタッフ間のスムーズな連携・医療機関への連絡を迅速に行い、何とか本来請求が出来る期限内に提出を完了致しました。
間に合うかどうか最後までハラハラしましたが、無事業務を遂行させる事が出来、安堵した次第です。