直腸癌 50代女性 障害厚生年金3級
概要
潰瘍性大腸炎の持病があり、平成17年より定期的に通院し経過観察していた。
平成30年6月、2年に1度行っていた大腸内視鏡検査で直腸癌が見つかった。
主治医から人工肛門造設術を勧められ同意。平成30年8月、腹腔鏡下大腸全摘術を受け人工肛門造設。
平成31年3月頃、軽い腸閉塞を起こす。
医師より食事管理に気を付けるように指導され、
以前のように外食を楽しむことが困難になった。請求時点では、頻繁に起きる脱水状態で日常生活に支障が生じていた。
夜間にストマパウチがガスで膨らみ破裂しそうになるので、
2,3回起きて排出しなければならず、
寝不足が続き常に倦怠感に苛まれていた。障害年金受給の可能性があると思われたため当方で代理請求。
結果、障害厚生年金3級(障害認定日の特例による請求)が認められた。担当者コメント
ホームページからのお問い合わせでご相談いただき、
そのままご依頼となりました。今回の請求のポイントは【初診日】と【障害認定日】についてです。
ご依頼者さまには持病に潰瘍性大腸炎がありましたが、
審査の結果、直腸癌との相当因果関係は無く、
初診日は直腸癌が見つかった平成30年6月と認定されました。※治療内容・通院回数等、ご病歴によっては潰瘍性大腸炎との相当因果関係が有とされる事もあります。
こちらはケースによって異なりますのでご注意ください。人工肛門を造設されたのは初診日から2カ月後の平成30年8月となりますので、
障害認定日の特例に該当してきます。障害認定基準に明記してある、
人工肛門等について規程されている部分を下記に抜粋致します。人工肛門を造設し又は尿路変更術を施した場合は、
それらを行った日から起算して6月を経過した日とし、
新膀胱を造設した場合はその日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く)とする。原則の障害認定日は、初診日から1年6カ月経過した日となりますが、
初診日から1年6カ月を経過しないうちに人工肛門を造設した場合は、
人工肛門造設の手術を行った日から6カ月経過した日が障害認定日となります。つまり初診日から1年6カ月経過していなくても、
人工肛門造設から6カ月経過した時点で障害年金の請求を行う事が可能になるという事です。人工肛門造設のように特定の治療・施術を受けた場合、
初診日から1年6カ月を待たずに障害年金の請求が出来る特例が存在します。人工肛門を造設された方は、障害年金の請求が可能となる時期について確認なさってくださいね。