1型糖尿病 40代女性 障害厚生年金3級
概要
平成4年の冬、風邪をひいてから調子の悪い日が続き、
わずか1週間で体重が7kg程度減少した。
程なく口渇・倦怠感の症状が出現。近間の医療機関を受診したところ、
【急性上気道炎・膀胱炎】との診断が下り、
膀胱炎の治療薬を処方された。処方された薬剤を使用したところ薬疹が出たため服用を中止。
誤診を疑い別病院を受診。
血液検査を受けたところ血糖値が600近くあり、
【1型糖尿病】と確定診断がついた。以後、現在まで継続してインスリン療法を行っている。
障害年金受給の可能性があると思われたため当方で代理請求。
結果、障害厚生年金3級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
初めてかかった医療機関から誤診を受けたケースです。
障害年金における初診日とは、
その症状が出て初めて医師の診療を受けた日を指しますが、
たとえ誤診の場合であっても、
正確な傷病名が確定した日ではなく、
誤診をした医師等の診療を受けた日が初診日となります。
(誤診の内容次第では誤診日を初診日として認めない場合もあります。)ご依頼者さまの場合も、
初めて症状を自覚し受診した病院でI型糖尿病と診断されていませんが、
この日が初診日として認定されました。今回の請求で最も苦労した点は初診日の証明です。
初診日が25年以上前にあったため、
当時のカルテがあるかどうかの確認にかなりの時間を要しました。初診の医療機関へ最初に問い合わせをした際、
「病院内には保管していないです。」
と言われたのですが、
担当者が大変協力的な方で、
もしかしたら別の場所に保管しているかもしれないと、
自らカルテの捜索を申し出てくださいました。結果、カルテの保存先を突き止めていただき、
何とか初診日の証明書類を入手する事が出来ました。カルテの保存義務は5年間となっているため、
初診から相当の年数が経過して請求を行おうとすると、
カルテ破棄のため初診日の証明が取れないという事が起こり得ます。ご依頼者さまの場合、幸いなことにカルテが残存しておりましたので、
初診日の証明書類を作成していただく事が可能でした。ご協力いただいた初診医療機関の担当者の方に心から感謝しています。
今回のように病院内にカルテがなかったとしても、
別の場所にカルテを保管しているケースがあります。「病院内にカルテはありません。」
と言われても、
「倉庫など、どこか他の場所に保管していませんか?」
と聞いてみましょう。簡単に諦めない事が大切です☆