自閉症スペクトラム障害 20代男性 障害基礎年金2級
概要
3歳健診時に2語文がなく、言葉の遅れを指摘された。
5歳くらいで2語文は出始めたが、幼児期より自閉症傾向があった。小学校入学前に教育相談室で受けた発達検査でIQ60程度であることがわかり、専門病院を受診。
自閉症と診断され、訓練などで2か月ほど通院した。小学校・中学校は特別支援級、高校は特別支援学校に通っていた。
高校卒業後はA型就労支援施設に通所開始。
現在も1日5時間、週5日通所中。3名の指導員による指導と援助があって何とか仕事をこなしている状態。
相手の感情を読むことが苦手で、自分の言いたいことを一方的に話し続けることがあり、会話が成り立たない。
炊事・掃除・洗濯など家事全般は母親が行っており、お金の管理もできないためすべて母親が管理している。
周りの援助があって何とか日常生活を送っている状況である。
令和5年5月に障害基礎年金の請求を行う。
結果、障害基礎年金2級(障害認定日請求)が認められた。担当者コメント
請求人のお母さまよりご相談いただきました。
ご相談の段階では、障害年金の請求に対して消極的だったお母さま。
と言いますのは、ご担当医より、
「障害年金はIQ値が50くらいじゃ無いと貰えない。 おそらく無理でしょう。」
との説明を受けられていたからです。これは誤った教示です。
障害年金の等級の認定において、IQのみをもって判断されることはありません。
日常生活でどの程度援助が必要かを勘案して『総合的に判断』されます。
日常生活でどの程度の支障が生じているのか、その内容を書類にしっかり落とし込むことが出来れば、IQが50を超える方でも受給できる可能性はございます。
お母さまにはその旨説明し、何とか請求に踏み切ったのですが・・。
やはり医師の言葉が引っ掛かっているのか、まだご不安は残られたままだったと思われます。
今回の結果を受け、
「ほぼだめもとでのお願いだったので本当に嬉しいです!
ありがとうございました!」
と感謝の気持ちが綴られたメッセージが届きました。年金証書をご覧になってようやく安心していただけたのだと思います。
無事受給権をお届け出来て私自身も安堵しました。