糖尿病網膜症 50代女性 障害基礎年金1級
概要
平成12年4月頃、足の付け根に赤いコブが出来た。
しばらく放置していたが赤黒く変色してきたため近医を受診。
診察の結果、糖尿病の疑いがあると言われ負荷試験をしたところ糖尿病と確定診断。
治療のため数ヶ月に1度受診し薬を貰っていた。
その後、金銭面の問題から通院しなくなり症状が緩徐に悪化。
平成20年頃、視力が大きく低下したことから病院を再受診。
検査の結果、糖尿病網膜症と診断された。
病院で手術を受けたが、視野・視力が回復することはなかった。
右眼の失明と左眼の視力障害が残存した状態。
視野狭窄がかなり進行しており、日常生活での不便が多岐に渡って存在している。
同居している家族の援助がなければ生活は成り立たない。
生活面、経済面において心配が尽きない状態である。
障害基礎年金の請求を行い、
結果、障害厚基礎年金1級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
初診日の証明に難航したケースです。
最初のヒアリングの段階で分かった情報は、約20年前に初診がある事のみ。
記憶も曖昧になっており、初診の病院を特定できないまま手続を進める事になりました。
把握している通院歴から古い病院を順々に辿り、受診状況等証明書を取得。
そちらに20年前の初診について、何か参考になりそうな内容が書かれることを期待していましたが、残念ながら記載はありませんでした。
最終的に初診日の参考資料として提出したものは母子手帳の写し。
母子手帳に糖尿病の初診日と受診された病院名が記載されていることを突き止め、こちらを初診日の証明資料として添付し請求したところ、無事認められました。
ご病歴が長い方ですと、廃院やカルテ破棄等で初診の病院から書類を取得出来ないケースは往々にしてあります。
このような場合、最終的には存在する資料で請求していくしかありません。
いかに客観的資料を揃えられるかが受給可否に大きな影響を与えます。
客観的証拠を積み重ね、立証することが大事です。