知的障害 20代男性 障害基礎年金2級
概要
1歳半で独歩なく、発達の遅れを指摘された。
5歳時、知能検査を受けたところ、IQ54であることが判明。
小学校入学時は普通学級へ通ったが、小学校3年生時に特別支援学級へ移行。
中学校は特別支援学級。
高校は特別支援学校へ通った。
特別支援学校卒業後は障害者雇用枠で就労を開始。
職場では1人で作業をしており、基本的に他の人とは会話をしない。
自分から積極的に話かける事もない。
突発的な出来事が起きるとパニックになる。
強い口調での指導・指摘は一切受け付けない。
こだわり、知的な遅れ、コミュニケーション障害により日常生活や就労において不便なことは多岐に渡る。
常時見守り支援を必要とし、家族の援助なしでは到底生活ができない状況である。
令和6年4月に障害基礎年金の請求を行う。
結果、障害基礎年金2級(障害認定日請求)が認められた。担当者コメント
20歳前傷病による障害基礎年金での請求です。
本請求の傷病名は知的障害。
通常、障害年金の初診日は、その傷病による症状を自覚して初めて医療機関を受診した日とされますが、知的障害の場合は例外で出生日が初診日となります。
また通常の障害年金と異なる点として障害認定日の考え方が挙げられます。
障害認定日は、原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日とされますが、知的障害のように20歳前傷病による障害基礎年金の請求の場合、以下のうち、どちらか遅い日が障害認定日とされます。
■20歳に達した日(20歳誕生日の前日)
■初診日から1年6ヶ月を経過した日本請求の場合、初診日は出生日。
したがって障害認定日は20歳に達した日となります。
さらに通常の障害年金の請求と異なる点として、取得する診断書の現症日が挙げられます。
通常、障害認定日請求を行う場合、診断書の現症日は障害認定日以降3ヶ月以内の日付で医師に診断書の作成依頼を行います。
一方の20歳前傷病による障害基礎年金の場合、診断書の現症日は障害認定日前後3ヶ月以内の日付で作成を行う事が可能になります。
これはつまり、障害認定日が到来する前でも診断書の取得が出来る、という事を意味しています。
本請求の場合も、19歳10ヶ月目の時のご状態で診断書の作成依頼を行っております。
障害認定日が到来する前に診断書を取得しておく事で20歳到達と同時に提出出来るため、より早く請求を終える事が出来ます。
以上見てきたように20歳前傷病による障害基礎年金は、通常の障害年金の請求と異なる点がいくつかございます。
ご注意くださいませ。