発達障害・うつ病 30代男性 障害厚生年金3級
概要
幼児期に親から心理的虐待を受けていた。
不安定な家庭環境であった。平成29年春頃、勤め先でショックな出来事があり、以来動悸、息苦しさ、胸がザワザワする感覚が出現するようになった。
産業医に相談すると甲状腺機能を調べてみるように勧められた。産業医の勧めで病院を受診したところ、甲状腺機能は正常であった。
医師からは動悸、息苦しさはストレス性の可能性があることから精神科受診を勧められた。
診察の結果、パニック障害、抑うつ状態の診断となった。
仕事によるストレスが強く、1カ月程休職した。
その後、復職するも緩徐に増悪。
令和2年春頃に転職したが、抑うつ状態が続き程なくして退職を余儀なくされた。
現在は就労継続支援A型へ通所しているが、被害妄想が強いことから周りの人とコミュニケーションがうまく取れずにいる。
相手は自分のことを嫌っていると決めて信じ込んでしまう。
ちょっとした言動にも敏感に反応して落ち込みやすい。
人の気持ちを勝手にネガティブに捉えて酷く落ち込む。
こだわりが強く、周囲に理解されないことから気分の浮き沈みが激しい。
夕方から孤独と不安感に襲われて常習的にリストカットをしてしまう。
対処法が分からず悩む毎日を送っている。
令和4年8月に障害厚生年金の請求を行う。
結果、障害厚生年金3級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
ヒアリング時にて、現在受診されている病院の通院期間は短く、転院して間もないとお伝えいただきました。
診断書の作成には協力していただけるとの確認は取れたものの、通院期間が短い事から、担当医がご依頼者さまのお身体のご状態をどれだけ認識されているか不安に思われました。
そこで今回、ご依頼者さまが日常生活でどのような支障を感じていらっしゃるかをまとめた資料を作成。
・A型事業所での周囲との意思疎通について
・家庭内でのご様子
・日常生活で困っている事・援助が必要な事等の情報を丹念にヒアリング。
仕上げた書類は、診断書作成依頼時の参考資料として診断書に添付する形でお渡ししました。
数週間後・・
送られてきた診断書を確認。
内容は、ご依頼者さまのお身体のご状態が適正に反映されていると判断出来るものでした。
ご担当医に、ご依頼者さまのご状態についてより理解していただけたものと思われます。
結果、障害厚生年金3級が無事認定。
ご依頼者さまのもとへ受給権をお届け出来て安堵しました。