反復性うつ病性障害 50代女性 障害基礎年金2級
概要
20年前、子どもが同級生と喧嘩し、相手の親から強い非難を受けた。
激しい罵声を浴びせられた事により人間不信に陥り、情緒不安定になってしまった。突然涙が止めどなく溢れる事があり、見かねた家族から精神科受診を勧められて近医を受診。
うつ病と診断され、薬物療法が開始された。症状の波が激しく、平成17年頃・平成21年頃、鬱症状が悪化し入院。
不安やストレスを感じやすく、気持ちが塞ぎ込み希死念慮もあった。
当時は日中に寝て夜中に家事を行うという昼夜逆転の生活を送っており、生活リズムは著しく乱れていた。その後も継続して通院し治療を受けているが、状態は一向に改善していない。
請求日時点は、抑うつ状態の症状が顕著に出ており意欲が著しく低下。
些細な変化に対応出来ず、すぐパニックになってしまう。
家族以外の者とのコミュニケーションが取れず、自宅にひきこもって過ごしている状態であった。障害基礎年金での請求を行い、結果2級(事後重症による請求)が認められた。
担当者コメント
当方のブログをご覧いただいた事がきっかけでご相談いただき、そのままご依頼となりました。
今回の請求のポイントは【初診日の証明】です。
20年前に掛かっていた初診の病院は、カルテの保存期間(医師法上のカルテの保存期間は5年)が過ぎていたことにより受診状況等証明書が取得出来ませんでした。
ご病歴が長い方ですと、このようなカルテ破棄により初診の病院から受診状況等証明書が入手出来ないケースがしばしば起こります。
その場合は、客観的に見て証拠となり得る資料を集めて初診日を立証する事が求められます。
参考資料となり得る資料の例)入院時サマリ・紹介状・診察券など今回はご依頼者さまが当時薬を貰っていた院外薬局からこの客観的資料を入手しました。
薬局で管理している来局履歴。
そこには処方箋発行医療機関が登録されていたのですが、
その医療機関名に登録されていた病院が、ご依頼者さまが当時掛かっていた初診の病院である事を確認。そこで薬局から最も古い来局日が載っている画面コピーを送って貰い、そこを初診日として提出しました。
結果、薬局に初めて来局した日が初診日として認定されました。当方が主張した初診日が認められ、ご依頼者さまに無事障害年金の受給権をお届けする事が出来て良かったです。
安堵しました。初診が不明確な障害年金請求は、それだけで不支給や却下があり得る難しい請求となります。
ご自身で初診日を特定・証明出来ずお困りの場合は1度ご相談ください。