両網膜色素変性症 50代男性 障害厚生年金1級
概要
平成18年頃より、夜に外を出歩くと周囲が暗くなるのを感じるようになった。
兄弟に網膜色素変性症を患っている者がおり、自身にも眼の病気があるのではないかと不安に駆られ、眼科を受診することにした。
受診した病院で検査を行った結果、網膜色素変性症と診断された。
以後1~2年に1回程度、病院を受診し経過観察を行う事となった。
現在も継続して定期的に通院し検査を受けている。
人にぶつかりやすいため人混みは歩けない。
段差や電柱に気付かずにつまずいて転ぶことが頻繁に起こる。
事故を起こす危険があるため車の運転はできず、移動の制限がある。
令和5年1月に障害厚生年金の請求を行う。
結果、障害厚生年金1級(遡及請求)が認められた。担当者コメント
本件は遡及請求で障害年金の受給権が認められました。
遡及請求とは、障害認定日から1年以上経過した後に、障害認定日時点に遡って請求する事を指します。
(参考記事:障害認定日による請求(遡及請求))ご病歴が10年を超える方の場合、こちらの遡及請求を行うハードルが高くなります。
■障害認定日頃に通院されていた病院が廃院している
■障害認定日頃のカルテが保存されていない
■障害認定日頃、診断書の作成に必要となる検査・測定が行われていない等が起こり得るからです。
本事例のご依頼者さまもご病歴は10年を超える方でしたが・・
✅初診日から一貫して同じ病院に通院されていた事
✅障害認定日頃に身体障害者手帳申請のための検査を受けられていた事上記が幸いして、障害認定日時点の診断書を取得する事が可能でした。
その結果、遡及請求で受給権が無事認定。
時効により支給されない期間が発生したものの、遡及請求が認められたのは何より良かったと思います。