1型糖尿病 60代女性 障害厚生年金3級
概要
平成22年夏、健康診断で糖尿病疑いとの指摘を受けた。
10㎏の体重減少・口渇や手の震えの症状もあり、かかりつけ医で検査をお願いする事にした。
かかりつけ医を受診し検査を受けたところ、年齢的に2型糖尿病と診断され内服薬で加療開始した。
定期的に通院し治療継続していたが、平成26年にHbA1c9%まで上がり、ケトン体2プラスと状態悪化したため、他院を紹介された。
紹介先の病院を受診し精密検査を実施。
結果、1型糖尿病と診断された。
確定診断を受けたと同時にインスリン治療開始。
以後現在に至るまで定期的に通院しインスリン療法も継続中である。
現在低血糖は週2・3回起き、血糖値70台で自覚症状がある。
動悸・歩いているとフワフワする感覚・手足の震えが主な低血糖症状。
ブドウ糖・オロナミンCを常備して低血糖時に補食している。
低血糖が起きる時間帯はバラバラで、補食後の反動から血糖値300台まで上がったりするのでコントロールが難しい。
高血糖は毎日発生しており、300を超える。
トイレが近くなり、夜中の高血糖時はずっと起きてお茶を飲んで対応しなくてはいけないため辛い。
令和6年12月に障害厚生年金の請求を行う。
結果、障害厚生年金3級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
請求人の請求傷病名は1型糖尿病。
上記診断を受けたのは2つ目の病院になります。
健康診断で糖尿病疑いとの指摘を受け、受診されたかかりつけ医では、年齢的に2型糖尿病だろうと言われ1型糖尿病とは診断されませんでした。
その後、ご状態が悪化し紹介された病院で1型糖尿病との確定診断を受け現在に至っています。
1型糖尿病の方の請求では、上記のような経過を辿るのは珍しくありません。
往々にして見受けられます。
このようなケースの場合、障害年金の請求において注意しなければいけないのが【初診日】。
障害年金上の初診日とは、障害の原因となったご病気やお怪我による症状で初めて医師の診療を受けた日と定義付けられています。
請求人の場合、1型糖尿病と診断される前から糖尿病の治療を受けられていますので、健康診断の結果を受け、かかりつけ医がいる病院を受診した日が請求上の初診日となります。
確定診断を受けた日が障害年金請求上の初診日になるとは限りません。
間違いやすい箇所なのでご注意ください。