膵性糖尿病 50代女性 障害厚生年金3級
概要
平成30年の冬、胃痛と背中の痛みがあり寝込んでいた。
しばらく経っても痛みが引かなかったため、かかりつけ医を受診することにした。血液検査を実施したところ急性膵炎の疑いがあると言われ、他院を紹介された。
かかりつけ医から紹介された病院を受診したところ、急性膵炎と診断を受けた。
治療を受け急性膵炎の症状は治まった。しかしその後も度々急性膵炎を繰り返すようになった。
原因を究明しようとしたが要因が見つからないと言われ、原因は分からなかった。令和4年、膵管内乳頭粘液性腫瘍の疑いがあると言われ、膵頭十二指腸切除術を受けた。
膵臓の細胞を病理検査した結果、癌細胞が見つかり、膵臓癌と診断。膵臓全摘出手術を提案され、承諾した。
手術を受け、膵性糖尿病との診断が下る。
術後は体調がすぐれず、自宅で休んでいることが多い。
低血糖は、平均1日1回は起き、70以下で自覚症状有。
(目がチカチカする・起き上がれない・頭痛・唇がピリピリする感覚・手の震え等)ブドウ糖・カルピス・オロナミンCは常備して、低血糖になればすぐ補食出来るようにしている。
一度低血糖になると回復まで最短で20分はかかる。
50台になれば回復まで更に時間を要し、1時間近く経ってからでなければ動くことが出来ない。
令和6年1月に障害厚生年金の請求を行う。
結果、障害厚生年金3級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
障害年金は、相当因果関係という考え方を適用して請求する事があります。
相当因果関係とは、前の病気やケガが無かったら後の病気は起こらなかったであろうと認められる関係性を指します。
相当因果関係ありと判断された場合、障害年金請求上の初診日は、前の病気やケガによる症状で初めて病院を受診した日にまで遡ります。
本請求もこちらに該当。
請求上の傷病名は膵性糖尿病ですが、請求上の初診日は急性膵炎で初めて病院を受診した日として請求を行っています。
伺ったご病歴から急性膵炎と膵性糖尿病には相当因果関係があると判断した事によるものです。
結果、急性膵炎の初診日が、膵性糖尿病の初診日として認定。
障害厚生年金3級の受給権が得られました。
想定していた通りの認定結果となり安堵しています。