線維筋痛症 60代男性 障害厚生年金2級
概要
30年ほど前から原因不明の発熱が続き、全身の倦怠感や疲労感を自覚するようになっていた。
病院受診するも不明熱と言われ特に継続した治療は行わず、当初は風邪の延長のように思い様子を見ていた。
平成18年夏、痔の手術を受けた際に不明熱の相談をしたところ、大きな病院で診てもらうよう勧められ病院を受診することにした。
紹介された病院を受診した結果、慢性疲労症候群との診断を受けた。
その後線維筋痛症も診断名に追加され、定期的に通院し現在に至るまで継続して治療を受けている。
症状は慢性的で、身体中に痛みがあり、日によって痛む部位が異なる。
爪の中まで痛みを感じることがあり、文字入力や腕を上げること(バンザイ)でさえ困難な状態である。
夜間は痛みのためほとんど眠ることが出来ず、寝返りも困難。
強い痛みがあるときは四つん這いや体育座りの姿勢を取り痛みに耐えている。
長時間同じ姿勢でいることができず、身体が固まるような感覚に苦しめられている。
1日の80%以上は横になっている状態で労働できるような状況ではない。
令和7年8月に障害年金の請求を行う。
結果、障害厚生年金2級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
請求人は既存障害として脊柱の機能に障害があり、その障害による障害厚生年金3級を受給中。
障害年金を受給中の方が別途新たな傷病により障害を負った場合、新たに発生した傷病に対して再度障害年金の請求手続きに必要となる書類一式を揃え認定を求める事になります。
当初の請求方針では、既存障害である脊柱の機能障害と併せて【はじめて2級】による請求を考えていたのですが…
請求書類一式を提出したところ、後日保険者より返戻。
保険者側の判断は、
【線維筋痛症のみで認定可能。はじめて2級には該当しない】
というもの。はじめて2級は、前発傷病が3級相当かそれ以下の障害状態にある方が、新たに発生した傷病と併せて判断した場合に、2級以上に該当するようになったと考えられる際に請求が可能となるものです。
本請求人の場合は、新たに発生した線維筋痛症による障害のみで2級に該当すると判断されたため、はじめて2級には該当しませんでした。
当初の請求方針とは異なる結果となりましたが、請求人には線維筋痛症による障害厚生年金2級の受給権が発生。
✅脊柱の機能の障害による障害厚生年金3級
✅線維筋痛症による障害厚生年金2級2つの障害年金は同時に受給する事が出来ません。
いずれかの選択受給となるため、線維筋痛症による障害厚生年金2級を選択しています。





