慢性炎症性脱髄性多発神経炎 50代男性 障害基礎年金1級
概要
令和2年春頃、手のしびれや歩きにくさを感じるようになった。
徐々に症状が進行し、ペットボトルの蓋が開けられなくなり、階段の昇り降りも辛くなってきた。
持病(群発頭痛)で診てもらっていた病院があり、同病院の脳神経内科で診てもらうことにした。
病院を受診し検査を受けたものの原因が分からず、ストレス性のものではないかと言われた。
念のため整形外科でも診てもらうように勧められ、同病院の整形外科を受診。
MRIを撮ったところヘルニアと診断されるが、症状に合致しない点があり、別傷病の可能性を示唆された。
その後何件かの病院を転々とし、令和2年秋頃にCIDPと確定診断を受けた。
現在、3ヶ月に1回程度受診し経過観察を行っている。
自力歩行は出来ないため常時杖を使用し、外では車椅子を使っている。
神経が壊死しており両足の起立は出来ない。
入浴は妻の介助で何とか行っており、炊事・掃除・洗濯は妻に全て行ってもらっている。
ヘルパーの利用と移動支援も受けている。
筋力低下しており、ペットボトルのキャップや瓶のふたが開けられない、字がうまく書けない、箸を使っての食事ができない等日常生活の多くに支障があり、介助が無ければ生活が成り立たない状態である。
令和5年1月に障害基礎年金の請求を行う。
結果、障害基礎年金1級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)のような難病で障害年金の請求を行う場合、最初の壁として立ちはだかるのが初診日。
症状を自覚して初めて受診された病院で確定診断がつくケースはそう多くありません。
ドクターショッピングを繰り返し、確定診断がつくまで時間が掛かるケースが多く見受けられます。
そうすると、初診日をどことするか、初診日の特定に難航する事がございます。
本請求の場合も、確定診断がつくまでいくつかの病院を転々としていた経緯があったため、ご病歴の整理は徹底的に行いました。
最終的に、取得した医証の内容・ご本人さまから伺ったご病歴の内容から、初診日を特定。
書類を整備し請求を行ったところ、主張した初診日が無事認定されました。
ご依頼者さまのもとへ受給権をお届け出来て安堵した次第です。