右形成不全性変形性股関節症 50代女性 障害厚生年金3級
概要
平成19年頃から右股関節に痛みが出始める。
平成22年頃より痛みが増強してきたため、病院を受診。
X線所見等にて右形成不全性変形性股関節症と診断された。
外来通院にて経過観察をしていたが、令和5年頃より症状が増強し始める。
医師に相談したところ人工関節の手術を勧められ、令和6年に人工関節置換術を受けた。
以後現在に至るまで定期的に通院継続中。
術後、股関節自体の痛みはなくなったものの、股関節まわり(腰・傷のあたり)の痛みが消えず、特にしゃがんだ状態が長いと痛みが出てくる。
階段は手すりがないと昇り降りができず、1段ずつ慎重に昇降している。
また、湯船に浸かったり段差を上がる等、障害物をまたぐ行為の際の手すりは必須である。
日常生活全般において、動き出しがスムーズにいかず苦痛がある。
令和6年10月に障害厚生年金の請求を行う。
結果、障害厚生年金3級(事後重症請求)が認められた。担当者コメント
障害年金の請求において重要となる初診日。
本請求においても初診日が受給可否に大きく関わってきます。
請求人の請求傷病名は右形成不全性変形性股関節症。
傷病名に形成不全性と書かれている事から出生時からの経過について確認が必要となります。
幼少期に股関節の治療を行っていた可能性が考えられるからです。
請求人の場合は平成22年に股関節の痛みを訴え病院を受診するまで、他院を受診する事はありませんでした。
もちろん、幼少期に股関節の痛みや不具合を感じた事もありません。
その旨、申立書・調査票に記載し提出したところ無事初診日は平成22年で認められ、障害厚生年金3級の受給権を得る事が出来ました。
臼蓋形成不全・先天性股関節脱臼などの治療歴がある方が障害年金の請求を行われる場合、初診日が争点になるケースが多く見受けられます。
ご注意くださいませ。